フェムト秒レーザはある条件において、光の干渉から生ずる「ナノ周期構造(Laser Induced Periodic Surface Structure)」が材料表面に形成されることが知られています。超短パルスレーザによる撥水加工では、このような微細構造が蓮の葉上のプラントワックスによる突起形状と同等の役割を果たし、撥水現象に寄与しているのではないかと言われています。弊社でも、バイオミメティクスの観点を取り入れながら超短パルスレーザによる撥水加工の改良に取り組んでまいりましたが(注1)、まだまだ検証・改善すべき課題の絶えない技術でもあります。

超短パルスレーザによるナノ周期構造:㈱リプス・ワークス
図1 ナノ周期構造例

今回は、撥水加工に関する社内実験の中で、意図せずできてしまった形状をご紹介します!

ランダムの突起形状が出現

 今回、撥水効果の向上を目的とした実験の一環で、ある液体中でレーザ照射を行っていました。
すると不規則な突起(?)形状が現れて…

超短パルスレーザによるナノ周期構造:㈱リプス・ワークス実験中に意図せずできてしまったテクスチャ

 目指していたのは規則的なナノ周期構造で、目的とした改良効果も得られませんでした。…でも微細な突起とその隙間が、エアポケットの役割を果たしてくれそうな気もする…!

営業 「ちなみに、実験の主旨からはそれましたけど、撥水はするんですか?」
担当者 「どうでしょう。確認するには面積が足りなくて…まだわかりません。」

…ついでにそこまで確認しておいて欲しかった/(^o^)\

…というわけで、今のところ何かの役に立つテクスチャなのか分かりませんが(汗)
見ようによっては、ランダムなナノドットアレイにも見えないでもない??
この形状、なにかに使えませんか?

(注1)撥水加工に関する過去掲載記事

ナノ・マイクロテクスチュア加工による超撥水表面金型の創製と光学ガラスへの転写成型
https://lps-works.com/laser-technical-paper/mold_stamping_using_superhydrophobic_surface_die/

マイクロテクスチャによる撥水現象
https://lps-works.com/new_technology/water-repellent_pattern_lipss/